「長年掛けた生命保険が差し押さえられたんです」開口一番そう話した、中区に住むKさん(飲食業)は、80万近い国民健康保険料の滞納がありました。区役所保険年金課と話をしましたが、「払ってもらわないと困る」と言われるばかりでらちがあきません。
結局、月々72000円支払うという無理のある約束をしてしまいましたが、それも実行出来ず、約束した手前気まずさもあって区役所からは足が遠のいていました。
すると、3月4日の日付で、3月18日にすでに差し押さえている保険を解約する旨の『差押財産最終処分予告書』が届きました。突然の予告に驚き、どうしようかと悩んでいたところ「困ったことがあったら民商にいってみんさい」と近所の民商会員さんに言われたことを思い出し、早速民商へ電話して事務所を訪問。
色々話をするうちに、
①申告は税理士に全部まかせている(個人青申)
②自分は青色専従者で、もらっていないのに年に200万~300万の給与を『取ったこと』になっている
③年末調整の際、扶養控除等、取れる控除がまったく計算に入っていない
と、次々に問題点が浮き彫りになりました。 応対した事務局員は「とりあえず(処分まで)時間がないのですぐ区役所に行きましょう」とアドバイスをうけ、一緒に区役所保険年金課へ。
区役所では実際の収入と計算上の収入がかけ離れていること、扶養している家族が3人いること等を説明し、当面72000円の支払を3万円にすること、保険の解約を行わないこと(換価を猶予する)を確認し、ほっと一息つきました。
「ものを知らないというのは恐ろしい」「実は他にも(住民税等)滞納があって何度も身を投げようと思った」「命を救われた。思い切って民商に相談してよかった」と話すKさん。
今後数年分さかのぼって確定申告をすることで、所得税の還付を受け、国民健康保険料・住民税そのものを減額もしくは消滅させる予定にしています。